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「(ほぅ…以前とは見違える
威圧感と貫禄だな…)」
クロメルは3年前に初めてティアリスと
会った日のを思い出し、彼女の成長に目を見張った。
「クククッ…まさか、総統自ら部下を助けに訪れようとは思いも
寄らなんだ。」
たが、一方のジェイクはティアリスが放つ冷たい殺気にも動じることなく平然としていた。
しかし…
ティアリスの隣に居る二人の男達を目にしたとき、彼の瞳が一瞬、見開かれたことに気付いた者は誰一人として居なかった。
「(クロメル=ルーガイト…それにギメル=バーガス…!
まさか、あの『三英雄』の内、二人を一度に目にしようとは…)」
ジェイクは高ぶる気持ちを押し
殺し、あえて彼ら二人のことは触れずティアリスのみに集中した。
「あなたは何者ですか?
どうやら、ただの一般人という訳ではなさそうですが…。」
ティアリスは先程防いだ衝撃波の
ようなものを思い出しながらジェイクに問う。
「かったりぃな…。
取っ捕まえて吐かせりゃいい
じゃねぇか。」
そんなティアリスの質問に痺れを切らしたのか、ギメルはチッと舌打ちをし、眉を顰めた。
「下手に動けば部下の身に危険を及ぼします。
それと、あなた方二人も本部
まで御同行願います。
私が誰か御存知ですよね?」
ティアリスは後方に居る二人の男達をチラリと見て、淡々と言葉を紡いだ。
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