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「凌!!」
バスの下に居たのは凌弥と裕真だった。
その少し先の木陰では梓が座って休んでいた。
「よかった~
あんたら無事だったんだ!」
「当たり前だろ、死んでたまるか!!」
「あ、ねぇ!!
そこに救急箱無い?」
私は下に居る二人に問い掛けた。
「あるぜ!!
ほら、投げるぞ?」
裕真が救急箱を思いっきりこちらに投げてきた。
ガシッ
「ありがと裕真!!」
私は裕真から救急箱を受け取ってバスに戻った。
「姫禾、はいコレ!!」
私は姫禾の所に向かい、救急箱を渡す。
「有難う。何処にあったの?」
救急箱を受け取ると、直ぐに手当にかかる姫禾。
そして私に問いかけてきた。
「外に凌達が居てね。
あいつらが持ってたんだ~。」
「そうなの?
ってことは、凌君達無事なんだ。」
姫禾は安堵の笑みを浮かべる。
「よし、出来た!」
「有難う姫。
さっきよりは痛みも引いたよ。」
ニッコリと微笑む李那。
「いいのよ。
それより立てる?
ずっと此処に居ても仕方がないから、取り敢えず外に出よう!!」
「うん。大丈夫だよ!」
「じゃあ、行こう。」
そして支えながら上へ上げ、私達は外に出た。
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