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それからどれくらい経っただろう。
「結構歩いたけど、全然先が見えない…」
李那が息を切らしながら言う。
確かに…
バスを離れてから三十分は経っているだろう…
でも…
何処を見渡しても『木』ばっかり…
「なぁ、凌弥…
あっちに建物見えねーか?」
梓が向こう側を指差す。
梓が示す先は、少し薄暗くて見えにくいが、建物みたいな影が見えた。
「本当だ…
もしかしたら、人が居るかもしんねー!!
行ってみようぜ!!」
私達は、一つの小さな希望を胸に秘め、その影を目指した…
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