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ここが廃村だと知って、私達の間には会話が無くなった…
皆も同じ気持ちだっただろう…
―ココが廃村なら、助けは来ないんじゃないのか?―
という不安な気持ち…
「なぁ、これからどうするんだよ?」
そんな静寂を破ったのは、裕真だった。
「もう辺りは暗くなってきてるし…」
「そうだよな…?
どうする?一旦、バスに戻るか?」
「梓の意見に賛成…
暗くなって、道が分からなくなる前にバスに戻ろう?」
姫禾が暗い声で呟く。
「そうだな。じゃあ、行こうぜ。」
私達は、最初に居たバスに向かう為踵を返した。
ガサガサ…
すると突然、少し向こうの方で草むらが動いた。
周りに緊迫した空気が立ち込める。
すると、ユラリと人影のようなものが草むらから出てきた…
「だ…誰??」
李那が、その人影に向かって呟く。
だが、影は何も言わない…
だけど、影が近づいて来た時…
私達は、目を疑った…
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