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それから私達はずっと走った。
気が付いたら、後ろからは誰も追っては来なかった。
どうやら私達は、二人と四人で分かれたようだ。
「はぁ…はぁ…
姫禾達、大丈夫かな?」
私は息を切らしながら、さっき来た道を見た。
「大丈夫だろ…
あっちは俺らと違って四人だ…
心配すんな。」
微笑みながら呟く凌弥。
「∑!?凌がそんな事を微笑みながら言うなんて…」
「は?悪いかよ?」
「別に~…」
私と凌弥は、いつものように言い合いをしていた。
ただ、場面は薄暗い林の中…
「なぁ、思ったんだけど…
こっちに来ないって事は、梓達の所に行ってる可能性が高いんだよな?」
「うん…多分ね…
あんなに殺気発して血眼になってたんだもん。
諦める筈ないよ…」
私は俯きながら呟いた…
姫禾達…無事だといいけど…
ポン…
急に凌弥が私の頭に手を置いた。
「そう心配すんなって!!」
「凌…って、何さらすんだテメェ!!」
私は、頭に置かれた凌弥の手をどかした。
「何って…慰め??」
何故か黒く笑う凌弥。
あの~場所と今の状況分かってます??
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