489人が本棚に入れています
本棚に追加
「水嶋??」
「姫だ!!」
凌弥と由夏が声をあげる。
私達は、走る速度を次第に上げていった。
そして、姫禾の元に辿り着いた。
姫禾の隣には李那。
そして、バスの傍には梓と裕真が立っていた。
「よかった!無事だったんだね??」
姫禾が私に抱きついてくる。
「由夏!!」
李那は、涙目になりながら由夏に飛び付く。
「梓、お前らよく逃げれたな…
アイツお前らの所に向かったんだろ?」
凌弥が梓に問い掛ける。
「何言ってんだよ、凌弥…」
「そうだ。俺らの所にアイツは来なくて、俺てっきり凌弥と佐伯の所に行ったのかと…」
……?
アイツは、誰も追っていなかった??
でも、あんなに殺気を発していた奴がそう簡単に諦めるなんて…
何だろう…嫌な感じがする…
「そんな事はどうでもいい…
今は、どうやって此処から出るかだ。」
裕真が呟く。
「そうだよね…
この崖、結構低いけど斜面が急で登れないし…」
私達は考え込んだ。
一体どうやって此処から脱出出来るのだろう?
その時私はあることを思い出した…
最初のコメントを投稿しよう!