本当の恐怖

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「水嶋??」 「姫だ!!」 凌弥と由夏が声をあげる。 私達は、走る速度を次第に上げていった。 そして、姫禾の元に辿り着いた。 姫禾の隣には李那。 そして、バスの傍には梓と裕真が立っていた。 「よかった!無事だったんだね??」 姫禾が私に抱きついてくる。 「由夏!!」 李那は、涙目になりながら由夏に飛び付く。 「梓、お前らよく逃げれたな… アイツお前らの所に向かったんだろ?」 凌弥が梓に問い掛ける。 「何言ってんだよ、凌弥…」 「そうだ。俺らの所にアイツは来なくて、俺てっきり凌弥と佐伯の所に行ったのかと…」 ……? アイツは、誰も追っていなかった?? でも、あんなに殺気を発していた奴がそう簡単に諦めるなんて… 何だろう…嫌な感じがする… 「そんな事はどうでもいい… 今は、どうやって此処から出るかだ。」 裕真が呟く。 「そうだよね… この崖、結構低いけど斜面が急で登れないし…」 私達は考え込んだ。 一体どうやって此処から脱出出来るのだろう? その時私はあることを思い出した…
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