彼の日常

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まだ朝が早いためか人が殆ど歩いていない大通りを翼はのんびりと歩いていた。 翼(……そういえば今日から中級魔法か) 歩きながら翼はふと思い出す。 翼の通っている桜風高校は普通の高校と違って四年制であり、一年は初級の復習、二年は中級、三年は上級、四年になると上級の復習か最上級か選択出来るようになっている。 翼(変な事が起きなければ良いのだが……) 普通なら初級から中級にあがる事は喜ぶ所だが翼は疲れたように溜め息をつく。 ???「お~い!翼~!!」 後ろから元気に翼を呼ぶ声が聞こえる。声からして男の子らしい少し低い声。 翼「おはよう~洋輔」 後ろを向き笑顔で挨拶をする翼。そこには笑顔で近づいてくる男子生徒がいた。 洋「おはよう!!なあ翼、今日から中級魔法教えてくれるんだろ?めちゃくちゃ楽しみだよな!!」 近づいてきた彼の名前は山川 洋輔(ヤマガワ ヨウスケ)髪の毛の色は黒で見た目少しやんちゃそうな高校生。 どうやら洋輔は翼と同じ学校で友達らしく今日から中級魔法になることが余程嬉しいのか子供のようにはしゃいでいた。 翼「頑張ってね~」 洋輔とは違い嬉しそうでは無い翼。 洋「あ、すまねえ翼……そう言えばお前……」 翼「別に良いよ~初級すら使えない僕が悪いんだから~」
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