彼の日常

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哀「そんな事ない!!」 二人の言葉にいつもは冷静な哀歌も怒りを露(あらわ)にしている。 ミア「お~怖い怖い。こんな人が気高く美しい四桜の一人なんて」 茉「信じられな~い♪」 翼(っ!!…………ふぅ……少し躾が必要だな……) 四人の間がまさに一触即発の空気になる。 ゼロ「もう止めろ二人とも!!」 そこに仲介者としてゼロが入ろうとする。だがそれでも二人の口は止まらない。 ミア「だってゼロ様」 ゼロ「だってじゃない!!今回は二人が悪い!!二人に謝れ!!」 茉「やだ~♪」 ゼロの言葉に耳を貸そうとしない二人。流石のゼロもこの態度にキレそうになっているのか肩を震わせる。 そんなゼロの肩を誰かが叩く。ゼロが怒りを抑えながら振り向くとそこには笑顔の翼がいた。 翼「良いってゼロ~。別に本当のことだし~」 キレそうになったゼロを落ち着かせようとする翼。ゼロはそんな翼をみて渋い顔になる。 ゼロ「でも翼……」 翼「良いんだって~、でもね二人とも~」 翼はのほほんとした笑顔でゼロから二人に顔を向ける。 ミア「何ですか落ちこぼれ」 茉「あなたと話したくな~い♪」 二人は変わらずに暴言をはく。どう見ても反省の色はない。 翼「うん、別に僕に謝って欲しいとは思わないし~。でもね~、哀歌に対しては謝ってもらうよ~」 哀「え、私?」 突然の事で驚く哀歌。 翼「二人とも哀歌に酷い事言ったからね~…………謝れ……」 その時だけいつもはのほほんとしている翼の声が冷たく殺意のこもった声に変わった。
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