プロローグ

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???「はっ!!」 少年はふりおろされている尾に向かって先程出した赤い球を投げる。 その赤い玉は尾に当たると轟音と共に爆発し、それによって発生した真っ白い煙が少年を包む。 魔王「ぐオォォォォ!!」 その爆発の威力が凄まじかったのか魔王は自分の尾を煙の中から出す。尾は真っ黒く焦げていた。それを見た魔王はまた大きな悲鳴をあげた。 ???「隙……だらけ!!」 少年は待っていたかのように煙の中から魔王に向かって飛び出した。その手には真っ白い果物ナイフのような三本のナイフ。 ???「これで!!」 少年は魔王に向かってナイフを投げる。ナイフはまるで吸い込まれるように魔王の両足の膝と左腕の手首に当たった。 魔王「!!チぃ!」 魔王は苦々しい顔で刺さったナイフを見る。 ???「《封印:三式》」 少年はナイフが刺さったのを確認すると地面に着地して両手をあわせてそう唱える すると刺さったナイフの柄の端の部分から黒い鎖が現れ魔王の周りを回っていく。 魔王「こんなモの!!」 魔王は口から火球を放つが鎖には傷一つつかない。 ???「もう……何しても……無駄」 少年は勝ち誇ったようにそう言い放った。
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