プロローグ

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???「「「…………?」」」 いくらたっても熱くも痛くも無いので三人は恐る恐る目をあける。 魔王「バ……バカな……」 一番最初に視界にうつったのはさっきまで自分たちを追い込んでいた魔王がゆっくりと倒れていく瞬間だった。 ???「どうして?」 僧侶の女性が不思議そうに真っ正面を見る。 ???「……ふぅ」 そこには自分達を庇うようにして少年が立っていた。だが少年には傷一つ無い。 ???「お前が……殺ったのか?」 格闘家は恐る恐る少年に向かって問いかける。すると少年は頭上に疑問符を浮かべ、首を傾げる。 ???「じゃあ……バイ……」 振り向いた少年は三人にそう告げると何かを呟いて忽然と消えた。それを見た三人は目を点にして驚いていた。 ???「な、なんなんだ……あいつは?」 剣士が驚きを隠せないようにそう呟く。他の二人もその言葉に頷く。そしてそこに残っているのはボロボロになった魔王の死体と、疲労困憊で座りこんでいる三人だけになった。
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