ケース1 本城満子

11/11
前へ
/50ページ
次へ
結局、あの後苗木は、無事に帰宅し、直樹と共に、夕食を作ったそうな 更に、直樹の行為により、清太郎も夕食をご馳走になり、全ては良い方向で終わりを告げた そんな呑気な時間を過ごすのと同時刻 白衣に眼鏡をかけた、女が何かの機械をいじっていた 女「こちら、ダイヤ‥応答願います」 女は、落ち着いた声で誰かを呼び出しているようだった 数秒後、一人の男性がモニターに映った 女は、フフっと笑みを浮かべるとモニターに向けて人差し指を突き立てた 女「さようなら…」 モニターに映った男は、女の言葉と同時にモニターから姿を消した 女はそれを確認すると、満足そうに笑った 女「これでまた一人、あちらの世界が賑やかになるわ」 女は、自分の胸に手をあてた 女「ねぇ?見えるあんたじゃどうにもならないことをあたしはしてるのよ‥だからあんたはいらない子‥ただあたしのために力を使い続けなさい」 女は、誰かに話すように語ると、近くのグラスの酒を一気にあおった
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加