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赤紙が届いてから、一週間が経った
清太郎は、未だに行動に移す気にはなれなかった
苗木「どうするの?清太郎‥今回の赤紙は金縁クラスだから全員強制のはずよ」
苗木が麦茶の入った湯のみを二つテーブルに置いた
苗木「そりゃ‥あたしだって信じられないけど‥それは嘘つかないから…」
清太郎は、黙って麦茶を一口飲み、再び黙り込んだ
苗木「ねぇ!!清太郎!!いつまでもウジウジ悩んでないで…」
清太郎は、苗木の胸ぐらをつかんだ
苗木「惚れてたの?清太郎」
苗木は、つかまれたことに臆することなく、まっすぐな目で清太郎を見つめた
清太郎は、苗木から手を離すと、小さく呟いた
『惚れてた』と
苗木は、その一言を聞くと、黙りこんで、部屋を走り去った
清太郎「ハハ‥ありえないよな‥俺が‥俺が私情を仕事に入れるなんて…」
トントン
新しくしたドアに控えめなノックが響いた
清太郎は、この控えめなノックをする人物は一人しか思い浮かばなかった
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