ケース3 折原 絹江

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赤紙が届いてから、一週間が経った 清太郎は、未だに行動に移す気にはなれなかった 苗木「どうするの?清太郎‥今回の赤紙は金縁クラスだから全員強制のはずよ」 苗木が麦茶の入った湯のみを二つテーブルに置いた 苗木「そりゃ‥あたしだって信じられないけど‥それは嘘つかないから…」 清太郎は、黙って麦茶を一口飲み、再び黙り込んだ 苗木「ねぇ!!清太郎!!いつまでもウジウジ悩んでないで…」 清太郎は、苗木の胸ぐらをつかんだ 苗木「惚れてたの?清太郎」 苗木は、つかまれたことに臆することなく、まっすぐな目で清太郎を見つめた 清太郎は、苗木から手を離すと、小さく呟いた 『惚れてた』と 苗木は、その一言を聞くと、黙りこんで、部屋を走り去った 清太郎「ハハ‥ありえないよな‥俺が‥俺が私情を仕事に入れるなんて…」 トントン 新しくしたドアに控えめなノックが響いた 清太郎は、この控えめなノックをする人物は一人しか思い浮かばなかった
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