花弁散る紅椿

3/8
前へ
/20ページ
次へ
ドサリッ 重いものが地面に倒れた音がした 私は背を向け その死から目を逸らした 目の前には小さな子供 その子供が私の顔を見た瞬間 さっと顔が青ざめた 足の力が抜けたのかドサリと地面に座り込んでしまった 「べ……紅椿……人殺し!!」 キッと私を睨み付ける子供 その子供にクスリと笑いかけると 子供はホッと力を抜いた 「お前のそういうところ 嫌いじゃない」 私はそう言いながら銃口を子供に向ける 子供は恐怖で目を大きく見開いた 「だが 我はもう後戻りは出来ない」 命の灯を 1つ 消してしまった
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加