霧雨

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あなたのためなら何でもするのに どうして誰にも 素直になれないのだろう あなたを誰よりも愛しているのが この自分だと そっと告げることすらできないなんて あなた以外の 誰に告げられる言葉ではないのに… あなたが望むのなら この命すら惜しくはないのに どうして俺は あなたから 遠ざかってしまったのだろう あなたをずっと愛しているのに 遠すぎる ずっと傍にいられると信じていたから あなたが遠い今を どうしてすごせばいいのか… 「愛している」と告げる唇が愛しい その声で抱いて その指で愛してほしい ほかの誰をも触らず ただ この自分だけを 誰よりも あなたを愛している 忘れないで (忘れてください) (あなたは自由なのだから) 過去に囚われず (何もわからず) 羽ばたいて (戻ってはこない鳥) (その先にあるのは何) 飛び去った君は何を望むの? あなたを待つこの腕に いつか捕まえることができたなら…
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