◆太陽と月◆

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場所は煉の自宅。 泰陽は1階のソファーに寝かせた。 煉は熱がひかない為、2階のベッドで寝かせ、里奈と菊、沙助が付きっきりだった。 里奈は小さいタオルを冷たい水に付けてしぼる。それを煉の額に置く。さっきからこの作業を何度繰り返しただろうか。 煉はまだ意識が戻ってない。 「すごい熱……」 里奈は手の平で煉の額をさわる。手の平から熱を感じながら里奈はそう呟き、喉が渇いた為、階段を降り1階に向かう。 里奈は煉の家に遊びに行く事が多い為、里奈専用のコップがある。 そのコップに水を注ぎ、すぐに飲み干す。 壁に掛けてある時計を見ると…… (7時か……家に着いたのが5時ぐらいだから、2時間は経つか……) その時…… 「……うっ……」 ソファーで寝ていた泰陽が起きた。 すると泰陽の隣で寝ていた茶色い猫も起きた。 「あれ?……ここどこ?」 泰陽は辺りをキョロキョロ見渡しながら言った。 「泰陽! 起きたの? ここは煉の家だよ」 里奈は泰陽に駆け寄り、そう言った。 「起きた?……!!……兄貴は!?」 「もういないっスよ」 泰陽の質問を猫が答えた。 「武器猫……あの兄貴が夢だったら……」 心の底では、公園の出来事は夢だと思いたかった。 しかし、喋る猫が目の前にいることで、夢ではないと改めて実感する。
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