10773人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうか……最後に、泰陽のお兄さんの猫……あれは武器猫なの?」
煉はこれが一番気になっていた。
「もちろんだ。それがどうした?」
「じゃあ、あの光線みたいなのは何なんだ……武器から光線なら、武器の能力として納得がいく……でも指から出すとなると……もしかして武器猫にはまだ秘密があるのか?」
「済まない、拙者も拙者の力についてはよく分からない。ただ、武器猫には複数の魂があると古くから言い伝えられている」
「……そうか……とりあえずは成り行きを見るしかないな」
煉はそう呟き、また色々と考え始めた。
しかし、里奈が怒ったような形相でこっちを見ているのを煉は気付く。
「ど、どうしたの?」
「考えるのは後にして、今は寝なきゃ駄目! 一応さっきまで意識なかったんだよ?」
「うん、ごめん。でも家事とかあるし……」
「いいから寝てなさい! 家事はあたしがやります!」
そう言って、里奈は煉の肩を押して無理矢理寝かし、里奈は一階に降りて行った。
「待って下さい! 私も手伝います!」
菊も里奈の後を追うように走って行った。
沙助は、菊が走っていた方を見ながら
「猫に手伝いは無理ではないか?……それに空手娘は怖いな」
「ハハハ、そうだね」
煉は苦笑いをしながら言った後、里奈の言われた通り、横になる事にした。
最初のコメントを投稿しよう!