◆合同合宿イエーイ!◆

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「そういえばさ、泰陽の拳銃って、手離しても猫に戻らないよね」 里奈はホルダーにしまってある拳銃を見ながら言った。 「これはちょっと特殊なんだってよ。身につけている物に触れてれば猫に戻らないんだよ」 「へぇー……てか、最近の煉の存在感薄くない?」 里奈は少し離れた所でぼーっと月を眺めてる煉を見ながら泰陽に言った。 「俺も少し思った。昨日兄貴のことで、謝りまくったんだけど、謝り足りなかったかな?」 「それは無いと思うけど……ちょっと聞いてくる」 そう言って、里奈は煉の所に駆け寄る。 「煉、どうしたの? 何か悩み事?」 里奈がそう聞いた為、煉は考え事をしていたが現実に引き戻された。 「……いや、何でもないよ」 「そう……なら言いけど……そういえば明日は終業式だよ? 夏休み始まるからテンション上げないと! でしょ!?」 里奈は満面の笑顔で言った。 「うん、そうだね! 夏休みがあったよ!」 煉も笑顔で答えた。しかし、どこか無理をしているような表情に誰も気付かない。 その光景を見ていた泰陽は腕組みをしながら…… (恐るべし、里奈ちゃんスマイル……てか二人とも笑顔だと、絵になるな……)
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