◆合同合宿イエーイ!◆

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翌日。 最近は晴れ続きで、相変わらず太陽はギラギラと人々を苦しめる。 今、煉と里奈は登校中である。 沙助と菊は、新たに晴也を加え、仲間を探しに行った。 いつも通りの通学路を二人は歩いて行く。夏だけあって日差しが強い。 「今日の終業式が終わればもう夏休みだねー」 里奈は夏休みが楽しみのようだ。 「でも、部活があるから、あんま休めないと思うよ?」 「なーに言ってんのよ! 毎日部活があるわけでもないし、少しぐらい休みはあるに決まってんじゃん!」 「そうだといいけど……高校での夏休みは初めてだからなぁ」 煉達は、まだ今年入学したばっかの新入生。 高校のイベントは初めてだらけだ。 「煉は心配症だなー。もっと前向きに生きないと!」 人差し指で前を指しながら里奈は言った。 「分かってるよ。それより明日から合宿だよね?」 「うん! 合同合宿だよ。ちゃんと準備してる?」 里奈に聞かれた煉は、少し考え込み、まだ外泊用のバッグすら押し入れから出してないことに気付く。 「……何にもしてない」 煉は苦笑いしながら言った。 「煉って意外としっかりしてないよね。最近は遅刻しなくなったけど」 「朝は沙助がうるさいんだもん……」 「あー、なるほどね沙助君はしっかり者だから」 「猫のくせして、人間っぽいところがあるんだから」
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