◆合同合宿イエーイ!◆

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隣町の住宅街。 「へっくしょい!!」 一軒家の屋根の上で、沙助は盛大にくしゃみをした。 「……大丈夫っスか?」 「うむ、誰かがきっと拙者のうわさをしてるな」 沙助は鼻水を肉球で拭きながら言った。 「風邪かもしれませんよ?」 菊は心配してるようだ。 「風邪はありえない。馬鹿は風邪ひかないからな」 「馬鹿って認めてるんスか?」 どうやら、この面子でのツッコミ役は晴也だ。 東丘高校。 煉と里奈が教室に着くと、泰陽が笑顔で話しかけて来た。 「おはよう!」 「おはよ」 幼なじみが関係しているのか、煉と里奈は同時にそう言った。 「ぬお!? 煉と里奈ちゃん、よくハモるよな」 「まぁ小さい頃から一緒だからね。それが関係してるんじゃん?」 里奈は鞄を机の横に掛けると、そう泰陽に言った。 「うらやましいな……俺も幼なじみになりたいなー」 「泰陽はいらない」 相変わらず泰陽に対して里奈は冷たい。 「ひどっ!?」 泰陽は少し涙目だ。 「それより、1限目は終業式だから、体育館に行こうよ」 煉は黒板に書かれた今日のスケジュールを見ながらそう提案する。 「そうだな」 「そうね。泰陽は人生の終業式に行ってくれば?」 「ひどっ!?」
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