◆合同合宿イエーイ!◆

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体育館。 相変わらず体育館は蒸し暑い。運動をしていなくとも自然と汗は出てしまう。 煉は着替え終えると、準備体操を始めた。 「よ! 気合い入ってるな。煉」 後ろから聞こえたから、煉は後ろを向くと、啓吾がいた。 「啓吾先輩ですか。今日のメニューは?」 「今日は素振り100本3セットがあるぜ? まぁ軽い方だが」 そう言って啓吾も、煉の隣で準備体操を始めた。 「明日から、合宿ですよね? 僕達はどこに行くんですか?」 「結構遠いとこの山奥の旅館だ」 「旅館!?」 「そう、旅館。しかも結構高いとこにあるから、酸素が少し薄いんだよ。まぁ気にならないほどだけど」 「酸素……体力向上が目的ですね」 「そうだな。ちなみにその旅館は俺の母さんの実家だ」 「え!?……高校の合宿って勝手が違うのかな……」 煉はそう呟くと、啓吾は大声で笑い出す。 「ハハハ! 今回はたまたまだよ。ばあちゃんが安くするから団体で来いって言うから、俺が先生に提案したんだ。でも結構いい旅館だぜ? 部屋は広いし、露天風呂あるし、立派な体育館も近くにあるしな」 啓吾は自慢げにそう言った。
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