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その後、沙助は旅館の周りを散歩すると言って、出掛けてしまった。
煉と泰陽はこれからの合宿の予定を話していると、部屋のドアが開き、里奈がやってきた。
「煉、いるー?」
「里奈ちゃん、俺に会いに来たの!?」
「違うわよ、アホ! 沙助君とか連れて来たのかなぁって思ってさ」
里奈がそう言うと、里奈の後ろから菊が来た。
「沙助君と晴也君は……?」
菊は部屋を見渡しながら、言ったが2匹とも見当たらない。
「沙助は散歩に行ったよ。晴也は泰陽が連れて来るの忘れちゃったんだって」
煉が苦笑いしながら説明してあげると、それを聞いた里奈が呆れたような表情になる。
「忘れた!? ダークナイトは世界中にいるんだよ!? 襲われたらどうすんのよ!」
里奈は怒りをあらわにして泰陽に言った。
「襲われたら……助けてくれ」
泰陽は困り果てた顔をして頭を掻きながら言った。
「絶対嫌!」
「ひどっ!?」
「とりあえず食堂行かない? そろそろ昼食の時間だよ?」
煉は時計を見ながら言うと里奈は同意するように頷く。
「じゃあ、いつまでも男子の部屋にいる訳にもいかないから、あたしは部屋に戻るね」
そう言って、里奈は部屋に戻って行った。
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