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長いテーブルが幾つも置かれた食堂。
部活毎にテーブルに座り、バイキング方式の夕食だった。
長いテーブルに色々な料理が置いてあり、生徒達は長い列をつくり料理を選んで皿に盛る。どれも美味しそうだ。
煉の隣に泰陽が座り、前には啓吾だった。
「剣道部は最低でも、おかわり3回しろよ!」
「先輩なら言うと思った」
煉は苦笑いしながら、軽めに盛ったご飯を食べている。
「俺は帰宅部だから、関係ないな」
関係無いとでも言いたげに泰陽は顔を背ける。
「何言ってんだ空井! 剣道部の友達はみーんな剣道部だ! ってことでおかわりしろよ?」
「はいぃぃぃ!?」
泰陽は最初に欲張って、多く盛り付けてしまった。だからすでに満腹状態だった。
しばらく経つと、結局、泰陽以外は全員食べ終わり、皆泰陽を残して部屋に戻って行った。
自室。
お風呂は好きな時に入っても構わないと言われていた煉は、夜中に入ろうと決めていた。
それは沙助と一緒に修行がしたかったからだ。
自分の家の近所には、住宅街等が多く、思い切って修行出来る場所があまりなかった。
しかし、この山に囲まれた旅館ならば、森の中で人に見られずに修行が出来る。
(里奈も誘ったら、修行手伝ってくれるかな?)
煉は就寝の時間になったら、旅館を抜け出して修行をするつもりだった。
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