◆何者!?◆

14/26
前へ
/845ページ
次へ
「や、やった……」 煉はへなへなと座り、腰が抜けて立てなくなった。 人に襲われたのは初めての経験なのだから仕方のないことである。 「すごいぞ、少年! 流石は拙者が見込んだ人間だな」 煉が刀を離すと同時に刀は光に包まれ、光が消え元の姿に戻った猫は嬉しそうにそう言った。 「手を離すと元に戻るの?」 煉は壁に背を預け、猫に聞いた。 「あぁ、そうだ。って《ダークナイト》はどこ行った!?」 猫は突然辺りをキョロキョロと見回したが、先程煉が気絶させた男がいるだけだ。 「ちっ! 逃がしたか!」 「そのダークナイトって何なの?」 「拙者達の敵だ。異世界ではダークナイトという組織と、拙者達とで戦争が起こっていた。あやつらは世界を征服しようと考えているのだ。それを阻止しようと、拙者達は動いたのだが、ダークナイトの連中は数が多くてな、異世界は征服されてしまった。そしたら今度はこっちの世界まで、手を出してきたのだ。異世界では猫でも武器を持つことが出来たのだが、こっちでは選ばれた人間と組まねば力が出せない」 右前足をぎゅっと握り悔しそうに猫はそう言った。
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10773人が本棚に入れています
本棚に追加