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午前の練習は終わり、昼食の時間は1時間の休憩があって、更に午後の筋トレもくたくたになりながらも頑張った。
煉達は疲れて重くなった足で部屋に向かっていた。
「うおぉ~~……疲れたーー……」
草部は部屋に入るなり布団が積まれた場所に飛び込んだ。
「流石にキツかった……」
煉も大の字で畳の上に寝転んだ。
「地味はキツそうな顔してないな」
草部がそう言うと、地味は嬉しそうな顔をする。
「朝起きてから、2度目の会話だ……」
「ハハハ……」
煉と草部は苦笑いするしかなかった。
「あれ……泰陽がいない……」
部屋を見渡しても泰陽の姿が見当たらない。
「山で走って、遭難でもしたんじゃねぇの?」
草部がそう言うと、押し入れの襖が大きな音を立てて開かれる。
「そうなんですぅ」
押し入れから、待ってましたと言わんばかりに泰陽が出て来た。
「まさか、それが言いたいから隠れてたの?」
「もちろん!」
「……」
煉、草部、珍しく地味までも……
(こいつ大丈夫か?)
そう思った。
「え? もしかして、俺……引かれてる?」
(そうなんですぅ)
またもや、三人共同じことを考えた。
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