◆何者!?◆

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選ばれた人間と組まねば力を出せない……ならば猫が武器になれたのは選ばれた人間と組めたから。 つまり…… 「ん? 待って……それに僕が選ばれちゃったの!?」 自分を指差し驚きながら煉は言った。 いつの間にか猫の話を信じているようだ。 それもそのはず、自分の目で猫が武器に変身したという事実を見てしまっては信じるしかない。 「ふむ、そのようだな。基本拙者達の言葉が分かれば選ばれた証だ」 「無理無理無理! 悪いけど他当たって! こんな命懸けの事なんて、僕には無理! 里奈を待たせてるから僕は行くよ!」 煉は困ったような顔でそう言うとまるで逃げるように里奈がいるかもしれない校門へ向かって走って行った。 猫は煉が走って行った方を目を細めてじっと眺める。 「本当にすまない。だが戦いの運命からは……逃げられないんだ」 悲しそうな表情でそう呟いた。 その頃、校門では…… 里奈が待ちくたびれた様子で校門に寄り掛かっていた。 「遅いなぁ……( 剣道部行ったらいないし、電話は出ないし! メールも返さない! まさか誘拐とか……) 」 そう考えると怒りの感情が段々と不安の感情に変わっていく。
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