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3人の中で真ん中にいる特に偉そうな奴が封筒を拾い頷いた。
「あぁ、俺達だ。猫は連れていないみたいだな」
「……それで? 旅館の人達を人質にしてまで、俺に何の用だ?」
「もちろん、お前の武器猫をこちらに渡してもらおうか」
男は武器猫をよこせと言わんばかりに、手を差し出して来た。
「嫌だと言えばどうなるんだ?」
「言わせないさ」
男は微笑すると、指をパチンと鳴らした。
すると他の二人の男が猫に手をかざし、武器を具現化した。
「成る程……」
啓吾は呟くと、視線の先には、ロケットランチャーを構えた二人の男。
「ここから旅館は充分に狙える距離だ。お前はダークナイト内でも結構有名だからな。今ここで潰しておきたいんだ」
「……なかなか面白いことをやってくれるな」
啓吾は笑っていた。
「……少しでも不審な動きをすれば、旅館を破壊する!」
「……お前ら前提が間違ってんだよ」
その時、猫が1匹啓吾に向かって走ってきた。
「あの猫だ! あれを狙え!」
偉そうな男も猫に手をかざし、拳銃を具現化した。
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