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啓吾はまばゆい光りを放つ刀を煉の隠れている木に向け殺気を放つ。
「そこにいるの誰だ? 敵か?」
啓吾は少し威圧感の混じった声で言った。
煉は見つかったことに少し驚き、姿を現すしかないなと思った。
「ぼ、僕です……ハハハ」
「煉!?」
啓吾の自室。
一応この旅館は啓吾の母親の実家なので、啓吾専用の部屋もあった。
外で話しをするのも嫌だなと思った啓吾は煉を自室に招いたのだ。
和風な旅館に似合わず、啓吾の部屋は普通の洋風で、煉をソファーに座らした。
「んで、どこから見てた?」
未だに啓吾の声には威圧感があった。
「えーっと、全部……です」
啓吾は後悔しているかのようにため息をつく。
「……まさか煉に見られるとは思ってなかったな」
「あの、僕もセイバーナイトならいますよ? 事情も知ってるし……」
「え!? マジで!?……ってことは……」
啓吾はドアの近くでちょこんと座っている猫に手招きをして呼んだ。
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