◆何者!?◆

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「今まで煉が約束を破ったことなんてないのに……誘拐とかに遭ってたらどうしよう……」 里奈は携帯を開き画面に映る時刻を見る。 時刻は十九時。メールや着信は勿論来ていない。 そして、もう三十分近く待っている。 その時一人の少年が校門の外側から走ってくるのが見えた。 「ご、ごめん里奈、遅れちゃって」 目の前で止まると息を整えながらそう謝る煉。 肩で息をしているのを見るとずっと走って来たのが分かるが、何故だかまるで何かから逃げてみた雰囲気だ。 「遅い! 心配するじゃない! それに何で学校の外から来たの? 学校にいたんじゃないの?」 「ああ、まぁ、なんか色々あってさ。と、とりあえず買い物行こ!」 煉は里奈の手をとり走り出した。 路地裏で起こったことを早く忘れたかったのだ。 デパートの地下食品広場。 日用品売り場で買い物カゴ片手に並んであるく二人。 「里奈もう終わった?」 必要な食品と日用品をカゴに入れ終えた煉は、安い洗剤を選んでいる里奈にそう言った。
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