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「え? 《属性具現》に決まってんだろ?」
煉は聞いたことの無い言葉に首を傾げる。
「え!? 知らないのかよ! 《属性具現》だぜ?」
「何ですか? 《ぞくせいぐげん》って」
「よく今まで死ななかったな……じゃあ教えるか」
啓吾はそう言うと、ソファーから立ち上がり、双太に手をかざす。
すると、一瞬双太が光ると啓吾の両手には短めの日本刀が握られていた。
しかし、さっき煉が見た金色の刀ではなかった。
「色が普通だ……」
「まぁ、見てろよ」
啓吾は一瞬目を見開くと刀が段々と金色に染まっていく。
すると……
バチッ! バチチッ!
電気がほとばしる音が聞こえ、刀を電気が纏い始めた。
「す、すごい……」
煉は目の前で起こる不思議な現象に目を見開いて驚いた。
「これが《属性具現》だ。武器猫には複数の魂があるのは知ってるだろ? これは双太に《雷》の魂が宿ってるから、それを具現化したんだよ。何が条件で属性の魂が宿るかは分からないけど、とりあえずは自分を鍛えることだな」
啓吾は得意げに言った。
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