10773人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日の朝。
ドスッ!
「うっ!?」
お腹に鈍い音と痛みを感じた煉はしぶしぶ上半身だけ起こした。
「いきなり何すんだよ……」
「昨日、部長に起こしてやれって言われたからな。何しても起きないから、鉄拳をくらわしてやった」
草部は拳を突き出し、ニヤニヤしながら言った。
「う~……結構痛い……」
煉はお腹をさすりながらも布団から起き上がり、着替え始める。
辺りを見渡すと、地味と泰陽は既に着替え終わっていた。
(後で、泰陽に先輩のこと言っとくかな)
全員布団を片付け終えると、草部が愚痴をこぼし始めた。
「後4日も筋トレ尽くしかぁ。ホームシックになりそう」
「仕方ないよ。東丘高校は剣道部に力入れてるから。僕や地味は特選で入学してるし」
「え!? 煉はともかく、地味も特別推薦!?」
草部は地味に問い掛けると、地味は小さく頷いた。
「俺、すごい奴らと部屋一緒なんだな……」
草部が呟くと、すかさず泰陽が嬉しそうな顔をする。
「そのすごい奴らに、俺入ってる!?」
「んな訳ねぇだろ!!」
最初のコメントを投稿しよう!