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里奈は突きをしゃがんでかわし、足払いをして啓吾の体制を崩す。
啓吾は宙に浮き倒れるかと思いきや、啓吾は刀を地面に刺し、そして地面をえぐる様に刀を振って、里奈に土をかけた。
「うわ!?」
目に土が入り、里奈にスキが出来る。
その間に啓吾は体制を整え、里奈を蹴り飛ばそうとしたが、里奈はかろうじて両腕でガードし、後ろに跳んで距離をとる。
「目潰しなんて卑怯です……」
「実際の命懸けの戦いに卑怯もクソもないだろ?」
「確かにそうですけど……」
「……そろそろ本気で行くか。お前らも遠慮するなよ? 怪我したって、木村が治せるんだから」
啓吾は刀から手を離した。すると、刀は光り、遠くにあった刀も光って一つに集まり、猫になった。
そして、また双剣を具現化した。遠くにある刀を取りに行く手間を省いたのだ。
しかしそれで終わりではなかった。
バチチ!
双剣の色は黄金になり、啓吾の体の周りには電気がほとばしっていた。
「属性具現は使う気なかったが、属性具現を相手にするのは慣れてた方がいいだろ?」
啓吾は笑いながら言った。
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