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「また変な球体だ……どうする、煉?」
里奈がそう言うと、煉は顎に手を当て考え込む。
「うーん、あの球体をなんとかこっちに来る前に爆発させればいいんだけど……」
「よし、ならなるべく離れて、石でも投げて少しでも撃ち落としてみようかな」
里奈は投げやすそうな石を拾いながらそう言った。
「泰陽がいればこういう時苦労しないんだけどなぁ」
煉がそう呟いた時、啓吾は右腕を引いて構え、そして腕を振り膜雷を放ってきた。
5つの膜雷は遅くもなく、速くもないスピードで煉と里奈に迫ってくる。
「くらえ!」
里奈は石を投げるが、まったく当たらない。
極度のノーコンが里奈には備わっていたのだ。
「あたしじゃ無理!」
「なら僕が!」
煉が石を投げると見事に膜雷に当たる。
しかし、膜雷は衝撃で巨大化し辺りに電気を放ってしまう。
「やった!……ってマズくない?」
巨大化した膜雷は電気を放つが、他の膜雷にもそれが当たり、次々と誘爆し始めた。
「山火事になっちゃうよー!?」
五つの膜雷が誘爆を起こしつつ、煉と里奈を襲った。
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