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セイバーナイトのメンバーは残り三日間も部活と夜の特訓を頑張り、遂に帰る日がやってきた。
この日も午前、午後と練習があり、夕方の時間帯に帰る予定だ。
どの部活の人達も一週間の練習を乗り越え、顔に疲れがでている。
しかし、煉と里奈は練習の後に啓吾との組み手、泰陽は地獄の筋トレメニューでさらに疲れた顔をしていた。
「やっと帰れる……」
草部は疲れきった顔で言いながら、荷物をまとめていた。
「合宿だからな、浴衣なんてあるわけがない……」
泰陽は里奈の浴衣姿をカメラに収めることが出来ず(合宿だから浴衣なんてあるはずがない。)がっかりしたような表情で言った。
「でも昨日は幸せだったんでしょ?」
煉は昨日のことを思い出しながら言った。
昨日、泰陽はなんだかんだ言って地獄の筋トレを乗り越え、珍しく里奈に褒められたのだ。
泰陽にとって死んでもいい程の幸せだったらしい。
「あぁ、幸せだった。里奈ちゃんとの距離がぐっと近付いたな」
「それだけで!?」
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