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煉達5人は校門の鍵を開け、照明に照らされたグランドに入って行った。
そして目の前には4人の人影。
一人は2mを越える大男。
もちろんその大男が轟木 剛。
剛はこちらに気付くと、不適な笑みを浮かべた。
「おっと、そちらさん5人か。こっちも5人いるんだが、一人は戦闘向けじゃねぇからな。学校の屋上に潜んでもらってる」
剛はニヤけながら言った。
煉はある疑問が浮かび啓吾に話してみる。
「あの、先輩なら光の速度で……」
「あぁ、無理。《雷脚》は体に負担が掛かり過ぎる。合宿で一回使っちゃってるし」
「そうですか……」
やはり、自分も戦いに参加しなくてはいけないと分かると、煉の表情は暗くなる。
「啓ちゃんは素でも強いから大丈夫ですよ」
そんな煉の心境を察してか、美雪は笑顔でそう言ってくれた。
「おい、お前らの中に空井 華月の弟はいるか?」
突然剛がそう言った瞬間、泰陽の目つきが変わる。
「お前……兄貴を知ってるのか!?」
「お前が弟だな?」
「そんなのどうでもいい!! 兄貴のことを知ってんだな!?」
「当たり前だろ? 俺も奴と同じ隊長だからな」
剛の発言に驚いたような反応を見せたのは啓吾だ。
「これで、日本にいる隊長の顔は全部分かったな」
啓吾は肩に乗っかっている双太に手をかざし、双剣を具現化する。
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