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◆煉VS倉重◆
「ここは……?」
煉は強烈な光で閉じていた目を開けると、見知らぬ風景が目の前に広がっていた。
壁、床、天井全てが白で統一された部屋にいたのだ。
しかも部屋はかなり広い。
「ん?」
煉の前方に、剛の隣にいたレイピアを持つ男が立っていた。
容姿は青のジーパンに白のワイシャツとラフな格好をしていて、整った顔立ちに髪は恐らく天然パーマだ。
「ようこそ、我が正なる領域へ……」
「正なる……領域?」
「そうです。私の属性具現は正々堂々と強制的に一体一で勝負する能力です。つまり、誰にも邪魔されない部屋に強制的に送るんですよ」
「じゃあ、他の皆も?」
「もちろんです。そして私を倒さないかぎり出られません」
「それなら話しは早い」
煉は刀を構えた。と同時に倉重もレイピアを構える。
「煉……震えているのか?」
煉の手が震えていたらしく、刀姿の沙助は煉にそう聞いた。
「やっぱし一人はちょっと……」
「拙者も出来る限りのサポートはしてやる。だから一人ではない」
「う、うん」
「フッフッフ、では始めましょうか……」
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