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◆里奈&美雪VS小田倉(オタクラ)◆
里奈と美雪は目を開けると辺りを見渡す。
全てが白で統一された部屋に戸惑いを見せる里奈とは違い、美雪は落ち着いている。
「ここは何処ですか?」
美雪は真っ白い部屋を見渡しながら里奈にそう言ったが分かる筈がない。
「先輩が分からないなら、あたしも分からないですよ」
「あれれぇー? 何で二人もいるんだろぉー?」
里奈と美雪の前方には、眼鏡を掛けた太り気味の、つなぎのジーパンに、アイドルが描かれているTシャツと、いかにもオタクっぽい容姿をした男がいた。
「何アイツ……キモい……」
里奈は小田倉を見てそう呟くと、思わず後退りをする。
「人は見かけで判断しちゃぁ駄目だぞぉ?」
「木村さん、あれはキャラが濃すぎですよね?」
「いや、そういう問題でも……てか、あたしツッコミ役!?」
里奈が言うと、小田倉は肩に乗っている猫に手をかざした。
具現化したのは……
「あれは……紐?」
里奈は小田倉が具現化した赤い紐を見て不思議に思いながらそう呟く。
更に小田倉は紐を頭に結びハチマキにした。
そして、小田倉は右手を勢いよく上に伸ばし何かのポーズを決める。
「属性具現ぇぇーーーん!! 《萌ぇぇぇ》!!」
小田倉が叫んだ瞬間、小田倉の体をピンク色のオーラが包んだ。
「なんなの……アイツ……」
「何で二人もいるのか分からないけど、女の子だから許しちゃおぉー!!」
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