◆何者!?◆

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「頭は下げなくていいよ!! と、とりあえず玄関じゃなくて、リビングで話そうよ!」 煉は慌ててビニール袋を拾い靴を脱いだ。 拾い上げた時にビニール袋からグチャリという音が聞こえたが今の煉はそれどころではない。 そして、リビング 買ってきた食品を冷蔵庫に綺麗にしまい終え、割れた卵を全部処分すると、自分にはアイスコーヒー、猫には温めたミルクをリビングに持って行った。 「ミルクでいいかな?」 「ふむ、ありがとう」 煉はテーブルの上に自分のコップと猫のミルク入りの皿を置く。 すると猫はテーブルに飛び乗ってお皿の前に座り、煉は向かい合う様な形で床に座った。 「えーと、じゃあ話を戻すけど……選ばれた人は変えられないの?」 自分を落ち着かせる為にアイスコーヒーを一口飲むと、煉はまずそう聞いた。 だが、猫は首を横に振る。 「君が死なない限り変わる事はない。だからできれば力を貸して欲しいんだ。君には剣道の力がある」 「そ、そんな……大体僕よりそういうことに向いてそうな人なんて沢山いると思うんだけど……」 「何を言っている!? さっきは凄かったではないか! 冷静な判断力、適応力、順応性、何より拙者を使いこなしていたではないか!」 適応力と順応性は同じじゃないか? と思う煉だったがあえて聞き流す。
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