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「行くぞぉー!!」
小田倉は高速サイドステップをしながら、奇妙に走ってくる。
「……右だ!」
里奈は直感に任せ右の方の小田倉に跳び蹴りを放つ。
しかし、里奈の跳び蹴りは小田倉を摺り抜けた。
「しまった!」
「ハズレぇー!」
里奈が跳び蹴りを外した隙に小田倉は高速で近寄り、不気味な笑みを浮かべながら拳を振り上げていた。
「さっきのジャンプキックのお返しね?」
里奈は思いっきり顔面を殴られ地面に叩きつけられる。
「うぐっ!?」
里奈は意識が一瞬飛び、すぐに動けない状態。
それを知ってか、小田倉は標的を変える。
「今のうちに眼鏡ちゃんをやっちゃおっかなぁー」
小田倉が美雪のとこへ向かおうとしたのを見た里奈はよろよろと立ち上がった。
「ハァ…ハァ…させない!」
「しぶといねぇー」
小田倉がため息をつきながらそう言うと、里奈に近付いて来る。
(デブ……お腹の脂肪の性で足が上がらないんだ……だから蹴り技は絶対に使ってこない!……狙うなら足元だ!)
「お寝んねの時間だね?」
里奈の目の前には笑顔で拳を振り上げる小田倉の姿。
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