◆激戦×決意◆

23/69
前へ
/845ページ
次へ
「……終わりぃー」 小田倉はまた里奈の顔面を狙ってパンチを繰り出すが、里奈はそれをしゃがんでかわし、すかさず足払いをした。 「ふお?」 小田倉は再び体制を崩した。 その隙を突こうと里奈は右足を思いっきり後ろに引く。 「はあぁぁぁ!!」 そして、小田倉を渾身の力で蹴り飛ばした。 小田倉は吹っ飛び真っ白い壁に激突し、その衝撃で壁が少し凹み砂煙が舞った。 「ハァ……ハァ……やったか?……」 里奈は小田倉を倒したと確信した。 しかし、それが油断に繋がる。 「木村さん! 後ろです!」 「!?」 美雪の叫ぶ声がしたと同時に里奈は背後に気配を感じた。 「くそ!」 里奈は咄嗟にしゃがみ、また足払いをしたが、小田倉の足はびくともしない。 「愚かだね……」 「な!?……くそ!!」 里奈は雰囲気の変わった小田倉に、次々と蹴りを浴びせるがまったく効いてない。 「僕は言わなかったけど、オーラの勢いは関係ないんだよね。だから君達は気付かなかったけど、もう10回以上は萌えたんだよね。君達可愛いからさ、ちょっとしたことが萌えだったよ。攻撃が効いてたフリすんの疲れたから……もう死んで?」 小田倉は虫けらでも見るかのような冷たい表情でそう言った。
/845ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10773人が本棚に入れています
本棚に追加