◆激戦×決意◆

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「どういうことだよ。双太」 「アイツは先程、属性具現を発動しました。属性具現が使えるようになるにはある程度の経験が必要です。つまり、斧は使えないけど、一応ここまで勝ち抜いてきたわけです。何か別の武器を使って……」 「成る程……とりあえず属性具現の正体も知りたいし、もういっちょ攻めてみるか」 すると啓吾は刀を一本地面に刺した。 そして空いた片手に電気を集中させる。 「くらえ……《雷槍》!」 電撃を凝縮して作った槍を投げる啓吾。 啓吾が使う技の中で、トップクラスのスピードを持つ《雷槍》だったが…… 「おっと!」 軽く避けられてしまった。 「まだまだ!」 啓吾は意識を集中させる。 《雷槍》は一度だけ方向転換が可能なため、背後から武田の持つ斧を貫こうとした。 しかし…… 武田は《雷槍》を見もせずに、斧をわざと手放し、猫に戻した。小さい猫になったおかげで攻撃を回避し、《雷槍》は白い壁に突き刺さり、消えていった。 それを観察するように眺めていた啓吾は顎に手を当て考え込む。 「厄介な属性具現だな……」 何かを理解したかのようにそう呟いた。
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