◆何者!?◆

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敵が組織で動いているならこちらも組織で動いているのではないか。 なら、沙助が所属している部隊やその同士やらもいる筈だと煉は考えた。 「仲間は一緒じゃないの?」 「ん? ああ、こっちの世界に来たときにはぐれてしまった。まぁいずれ会えるだろ」 「成る程ね。じゃあダークナイトの猫達はどうやって倒すの? 前のは逃げられたけど、やっぱり……殺したりとかするの?」 生き物を殺すのはやはり煉には耐えられない。 それも名前を言いたくなかった理由の一つなのだから。 戦うことは誰かを傷つけることになるかもしれないと改めて考えるが、嫌でも悲しい表情になる。 「いや、殺しはしない。拙者達武器猫には戦い方があるのだが、まぁそれはその時教えればいいだろう。安心しろ、武器猫から血を見ることはない」 殺すことは無いと聞いた煉はホッとしたと同時に、武器猫ではなく人間からなら血を見ることがあるのかと聞きたくなったが。 「もう聞く事は無いか? 無いなら拙者は寝たいんだが」 欠伸をしている沙助から時計に視線を移すと、確かに九時をまわっていた。 「うわ! もうこんな時間か! ご飯も食べてないし、風呂も入ってないよ! ちょっと寝床を準備するから待ってて」 「いや、このふかふかした所で寝たい。ちょっと気に入ってな」 すると沙助は少し値段が高かったソファーの上でごろんと丸くなり寝始めた。
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