10773人が本棚に入れています
本棚に追加
「猫君も何か悲しい事があったの？」
答えないと分かってはいるのだが、つい聞いてしまった。
しかし、
「うん……沙助君が戦ってるのに私は見てるだけ……パートナーすら見つけてない……私なんてゴミ以下の猫ですよ……」
その猫は喋った。
いや、違う。
里奈には言葉が理解出来た。
里奈は物凄く驚いた表情をして、
「ね、猫が、しゃ、しゃべ……喋ってる！」
猫も自分の言葉を理解する人間が現れて、驚いた表情をしている。
そして猫と里奈は一斉に、
「ええぇーーーー!!??」
学校の校舎内。
煉はまだ隠れていた。
しかし戦う準備はもう出来ている。
（落ち着け……落ち着け……よし！ 行くか！）
煉は教室の中から、
「おい!! トンファー野郎!! 僕はここだ！」
見つけてくれと言わんばかりに叫んだ。
そして素早く教室のドアにある仕掛けをした。
「あぁ？ 向こうの教室からか？」
廊下にいる孝地はすぐ気付いた。
「罠かもしれないから、気をつけろよ」
カヅチはなぜ見つかる様に叫んだのか疑問に思い、孝地に忠告しといた。
最初のコメントを投稿しよう！