◆一緒に◆

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孝地は声のした教室に向かった。 そして煉のいる教室に着きア然とした。 「なんてベタな……」 ドアの上には黒板消しが挟まっていたのだ。 「お前……これ……罠のつもりなのか? どう見たって小学生の休み時間だろ」 孝地は黒板消しを見ながら、黒板消しの当たらない位置からドアを開けた。 その瞬間! 「うおらぁぁーー!!」 黒板消しに気を取られてる孝地に向かって、煉は生徒用の机を投げた。 「ぬごぉ!!」 鈍い音と共に机の板の部分が孝地の顔面にヒットした。 「今だぁーー!!」 孝地が痛がっている隙を突き、刀の峰の部分で腹を思いっきり殴ろうとしたが…… 「くっ! チクショーが!」 孝地は自分にヒットした机で瞬時に防ぐ。 そして二人は距離を取る。 「やってくれんじゃねぇか、ザコが」 孝地はトンファーを構えた。 (この段取りで倒せないか……仕方ない……正面から受けてやる!) 煉は相手を見据え刀を構える。 「ククク、その顔……正面から受けてやるって顔だな。なら……正面から真っ向勝負だぁ!」 そう言った瞬間、孝地は地面を蹴り、一瞬で接近してきた。
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