◆一緒に◆

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その時…… ガクン! 「あれ?」 里奈はいきなり膝から倒れ込んだ。 体を動かそうとするが、全く力が入らない。 「……どうしよう……体が……動かない……」 里奈の武器ヒールリングは、身体能力が3倍に上がるが、その分体への負担が大きい。 里奈の体はまだ急激なパワーアップについていけなくて、里奈は倒れてしまったのだ。 「ハハハハ! あれだけ強気だった奴が最後にコレかよ!」 孝地は倒れている里奈に近づいた。 そしてトンファーを構え、 「終わりだ」 「させるか!」 煉は休んでいたために体力が回復し、力を振り絞って孝地のトンファーを刀で弾いた。 「しまった!!」 宙に浮くトンファーは光り出し、猫の姿に戻る。 「今だ! 斬れ!」 沙助は煉に叫んだ。 「斬ったら死んじゃうじゃんか!」 「死ぬことは無い! いいから早く斬れ! 逃げられてしまう!」 「……もうどうにでもなれ!」 煉はカヅチが地面に着地した瞬間を狙い、刀を振った。 「あれ?」 煉は確かにカヅチを斬ったのだが、斬った感触がしなかった。 それに、カヅチには傷一つ無い。 しかしカヅチはピクリとも動かない。
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