◆一緒に◆

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時刻は9時。 今、二人と二匹は自宅に向かって帰っている最中である。 「それにしても、煉がこんなことに巻き込まれてるなんて知らなかった。なんで教えてくれなかったのよ」 「え? だって危ないじゃんか。命懸けだもん……」 「でも相談ぐらいしてもよかったのに……まぁ結果的には巻き込まれたけど……」 里奈は肩を貸してもらっていたが、大分よくなって段々と歩けるようになった。 沙助は菊と話していた。 「助かったぞ、菊。ありがとうな」 「はい、お役に立てて嬉しいです」 どうやら菊は誰に対しても敬語らしい。 「他の仲間は見てないのか?」 「こっちの世界に来て初めて会ったセイバーナイトが沙助君ですから……」 「そうか……でもまぁいずれ会えるだろ。ではあらためてよろしくな!」 「はい! よろしくお願いします!」 自宅が見えてきた。 里奈の自宅前まで送ってあげた後、 「じゃあね、里奈、菊さん」 煉は里奈達に手を振った。 「はい、さようなら!」 「うん、またね……そうだ! 煉!」 里奈は帰ろうとしていた煉を呼び止めた。 「ん?……なに?」 「……これからは一緒に戦おうね! 一人で戦わないでね! 親友なんだから……」 「……うん分かった!」
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