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青年の手にもいつの間にか弓があった。
「口の利き方には気をつけろって言ったばっかだろ? それに弱い奴に幾ら武器猫をやったって勝てる訳が無いよ」
「……ハァ……クソったれ…………」
孝地は倒れ、動かなくなった。
青年は目の前で冷たくなっていく孝地を冷酷な表情で見つめると、弓を手放し猫に戻す。
「おい! 誰か来い!」
青年が呼ぶと、見張りの人が来た。
「この倒れてる奴、片付けてくれ」
「了解しました!」
見張りに頼むと、財布やら携帯をポケットにしまい込み、出掛ける準備をし始める。
「ちょっと出掛けてくるよ」
「え? どこに行かれるのですか?」
「孝地を倒した奴がどんな奴か見て来る。それと久しぶりに弟に会いたいしね。部屋、綺麗にしとけよ」
「了解しました! 気をつけて行って下さい! 空井隊長!」
青年は片手を上げて返事すると部屋を出て行った。
今、一人の隊長、Aクラスが煉達の所へ向かった……
そして夜は更けていく。
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