◆太陽と月◆

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その頃泰陽は…… 「あ~、ファンタ買ってきた後の記憶がイマイチだな。俺、里奈ちゃんに何されたっけ」 泰陽は気絶した時の記憶が少し無かったようで、必死に思い出しながら家に帰ってる途中だった。 泰陽はマンションに入り、エレベーターに乗った。 15階までのボタンがあり、泰陽は10階のボタンを慣れた手つきで押す。 10階に着き、エレベーターの出入り口の真ん前にあるドアに向かう。 カギを開けて、玄関に入り、 「ただいまー!」 「おかえりなさい」 出迎えてくれたのは泰陽のお母さんだった。 泰陽は靴を脱ぐや否や、 「腹減ったー! 今日のメシなにー?」 「そんなことより、今日は華月が帰って来たわよ!」 「え!? 兄貴が!?」 泰陽は直ぐさまリビングに向かうと、ソファーに座っている金髪の青年がいた。 青年は泰陽に気付くと、 「よ! 久しぶりだな、泰陽」 青年は片手を上げ挨拶をする。 「おかえり! 兄貴!」 彼の名前は《空井 華月(ソライカヅキ)》 泰陽の実兄で、22歳。 専門学校を卒業してすぐに家を出て美容院に就職した。 スポーツ万能、成績優秀で顔立ちが整っているためかなりモテる。 泰陽がかなり尊敬している人だ。
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