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二人が学校に着いて5分後に予鈴の鐘が鳴った。
そして、担任の先生がスーツ姿でやって来た。
恐らく、保護者達が来るからだろう。
「おはよう。今日は後ろのドア開けとけよ。保護者さんとか、学校のお偉いさんが来るからな。んで部活は無し。そんじゃあ、めんどいけど出席確認始めるぞ」
先生は生徒の名前を呼び始めた。
「小林ー」
「はい」
「空井ー……ん? 空井ー?……誰か空井知ってるかー? 斎藤とか仲よかったろ」
担任に言われた煉だったが、煉にも来てない理由がわからなかった。
それに泰陽は一度も休んだことが無いため、尚更不思議に思った。
「僕は何も聞いてないですけど……」
「そうか……遅刻もしたこと無いしな……とりあえず後で空井に電話してみるか」
先生がそう言った瞬間。
スダァーー!!
泰陽がスライディングをしながら、勢いよく教室に入って来た
「おっしゃ!! ぎりぎりセーフ!!」
「普通にアウトだ、馬鹿野郎」
先生は出席簿に遅刻のチェックをしながら言った。
「マジかよ!? 初めて遅刻しちまったー!!」
泰陽の落胆した姿を見て、教室は笑いに包まれる。
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