◆太陽と月◆

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1限目…… 2限目…… 3限目…… 何人かの保護者が来たが、泰陽や里奈の両親ではなかった。 そして4限目…… 科目は数学。 数学を担当しているのは、煉達のクラスの担任の先生である。 「……ってな訳で、こういう公式が成り立つんだよ。ん~念のため、練習問題やっとくか……じゃあ今日遅刻した空井! 教科書53ページの問1をやれ。5分ぐらい時間やるから、分かったら立って答えろ」 「俺かよ!?」 泰陽は理不尽だと思いながらも急いでノートに計算式を書き込んでいく。 その時…… 後ろのドアから3人入って来た。 クラスの皆は入って来た人達を見た瞬間、少しざわつき始めた。(特に女子が。) 泰陽は入って来た人達を見た瞬間、 (母さんと父さんと兄貴じゃねぇかぁー!!) 口を開け驚きながら、心の中で叫んだ。 女子がざわめいたのは華月が美形だからだろう。 (なんで、俺が当てられた時に来るんだよぉー!! 超バッドタイミングじゃんかぁー!!) 泰陽の両親を見た先生は、楽しんでいるかのようににやける。 「おや! ちょうどいい所に。今、空井に問題出して答えるとこですから、どうぞごゆっくり~」 (なんか先生うぜぇー!!)
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