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そして泰陽のお父さんが、とんでもない事を口走る。
「ハッハッハ! じゃあ答えられなかったら、今日はメシ抜きだな」
(息子にプレッシャー与えるために来たのかてめぇ!!)
泰陽のお父さんの発言で教室はまたしても笑いに包まれた。
「よし!! 分かった!……答えは3だ!!」
「ブッブー!! 残念! 答えは2でした」
先生は泰陽をからかう感じで言った。
「うがあぁーー! 最悪だーー!」
泰陽は机をバン! と叩いて悔しがっている。
教室にいる皆は、そんな泰陽の事を見て笑っていた。
華月も笑ってはいたが、目は笑っていなかった。
昼休み……
あのあと、泰陽の両親と華月は帰って行った。
そしていつも通り3人は屋上で弁当を食べている。
「泰陽にお兄さんっていたんだね」
煉は一旦箸を置き、お茶のペットボトルのキャップを開けながら聞いた。
「いつもは仕事で忙しくてなかなかこっちに来れないんだよ。今回も用事があって帰って来たんだ」
「ふぅん……てか泰陽に似てないよね。全然カッコイイし」
泰陽の顔と華月の顔を思い浮かべ、比較しながら里奈は言った。
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